離れないって証明 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 12話『花ひらく想い』感想
皆さんこんにちはスパボです。
12話見ました……?いや僕はもうボッコボコにやられました、アニガサキ余りにも僕の好きにハマりすぎてて、むしろよく分からないですね。
今回も色々悩みましたが、僕をそんな気持ちにさせてくれた12話への思い、ちゃんと紡ぎました。
それと今回の記事は、宜しければ前回の11話記事と合わせて見ていただければ、より面白いと思うので、ぜひ!
それでは今回も最後までお付き合いください。
・夢を見ること
前回放送コードギリギリな状況で告げた、自分だけの侑ちゃんだけでいて欲しいって告白。
歩夢 ごめんね?変なこと言って。
どんどん形になってきてるね。フェスティバル頑張ろうね侑ちゃん。
次の日の朝、そんなことなかったように、フェスへの意気込みを語っています。でもぴったり侑ちゃんにくっついたまま、そうしてなければ離れていってしまうと言わんばかりに。
前回も言及しましたが、スクールアイドルとして、フェスのことが楽しみなのも、きっと本音。
今日子ちゃんが来てくれた時の笑顔も、褒められた時の嬉しそうな顔も、全部本当だと思います。
でも、いえだからこそ、今がどうしようもなく愛おしいから、歩夢ちゃんは迷ってるのだと思います。
歩夢 私、侑ちゃんだけのスクールアイドルでいたい。
侑ちゃんと離れたくないだけの気持ちなら、スクールアイドルをやめて、元の日常に戻っていけばいいのです。
それをしないのは、もうスクールアイドルとしての日々は、もう歩夢ちゃんにとってかけがえのないものだから。
侑ちゃんだけのスクールアイドル、この言葉にはスクールアイドルである"今"も捨てきれない、歩夢ちゃんの葛藤も含まれてるのかもしれません。
今の歩夢ちゃんには、大切なものが沢山あります。それは夢を見て進んできたから。
でもそれ以上に、歩夢ちゃんにとって、夢を進む中で失ってしまうかもしれないことは、大きすぎるのです。
これ以上今を進めれば、夢を見続けたら、もっと離れていってしまう、幼なじみはいなくなってしまう。
侑 歩夢はどこでやってみたい?
歩夢 えっう〜んどこがいいかな…?
歩夢 ごめんなさい、まだ私たち、出し物決まってなくて…
もう決まってるはずなのです、自分のやりたいこと。でもこれ以上自分も進めば、もう手が届かなくなってしまうかもしれない。
楽しんでる侑ちゃんを見て良かったと思ってるのに、夢を見つけたことを素直に喜べない。それは歩夢ちゃん自身、夢を見れば、離れていくことをきっと実感してたから。
同じような道を同じように歩いてきた二人、その関係を崩したのは、先に夢を見た歩夢ちゃんでした。
だからこそ夢を見ることは、違う道をいくことだと先に知ったのだと思います。
一緒に夢を見る約束は、自分が夢を見ることで、侑ちゃんから離れていかないための約束。
でも侑ちゃんのトキメキが増えるほど、歩夢ちゃんがスクールアイドルとして成長していけばいくほど、二人の距離は離れていく。
今日子ちゃん達がくれる嬉しさも、世界が広がっていくことも楽しいはずなのに、何かを得れば得るほど、侑ちゃんとの距離は遠くなっていく気がする。
歩夢 それって、私と一緒じゃなくなるってことでしょ!わかるよ!だって侑ちゃんがこんなこと言うの初めてだもん!
だから侑ちゃんの夢が始まったら、きっともっと距離が遠くなってしまう。手が届かないとこまで行って、一人になってしまう。だから聞けないのです。
歩夢 私のスクールアイドルの夢はまだこれからなのに…侑ちゃんが一緒じゃなきゃ、私は一歩も前に進めないよ。
これ以上進めば、なにより大切なものが一緒じゃなくなるなら、進むことなんて出来ないのです。
・大好きを叫んだ少女、受けとった少女。
歩夢 でも私…私、もう動けないよ。
侑ちゃんだけに見て貰えばよかった時とは違って、今は自分を大好きだと言ってくれる人が沢山いる、そして自分も大好きな人が増えていく。
スクールアイドルは辞められない、だからきた道を戻ることもできない、でもこれ以上侑ちゃんと離れたくない、道を進むこともできない。
どちらも無くしたくない、どちらかを選択する勇気もない、最初に勇気をくれた人もいなくなってしまうかもしれない。
歩夢ちゃんの原動力だったものが、全て足を止める理由になってしまっていたのかもしれません。
でも、ハジマリにあったのは、歩夢ちゃんの勇気は、きっとそれだけではないと思うのです。
せつ菜 私も我慢しようとしていました。
大好きな気持ち。でも結局やめられないんですよね。
せつ菜ちゃん自身、二人の事情がちゃんと分かってるとは思えません。二人の関係がどれだけ深いかなんて、見てきてないので知らないと思います。
でも目の前に夢を見てきた人が、色んなものを抱えて、もう動けないと嘆いていたらきっと優木せつ菜が歌うことは、一つだと思うのです。
せつ菜 始まったのなら、貫くのみです!
ステージに立つ人は、自分の歌を聞いてる人達が、どんな日々を送ってきたかなんて知り得ないでしょう。でも、そこに悩む人がいるなら、優木せつ菜は背中を押すはず。
そしてこの言葉が歩夢ちゃんの心を揺らすのは、せつ菜ちゃんの歌が、歩夢ちゃんのハジマリだったからだと思うのです。
侑ちゃんがいたから、歩夢ちゃんは勇気を出せました、でもそれはせつ菜ちゃんがくれた言葉もあったから。
せつ菜 なりたい自分を我慢しないでいいよ
あの日せつ菜ちゃんの歌が詩が、歩夢ちゃんを助けて、侑ちゃんに夢を伝えられた。
歩夢 動き始めたなら、我慢しちゃいけない。
作中せつ菜ちゃんのステージは、色んな人に影響とハジマリを与えました。でもそれぞれ、せつ菜ちゃんのステージから受け取ったものは、違いましたね。
侑ちゃんは、その可愛さやかっこよさからトキメキを、愛さんは皆んなと一緒に楽しむ姿に、璃奈ちゃんはせつ菜ちゃんとみんなが繋がる姿に。
そして作中で誰より、優木せつ菜の歌う姿に、詩に背中を押されたのは、歩夢ちゃんだと思うのです。
これから何度も、また別の理由で足を踏み出せなくなるかもしれないけど、せつ菜ちゃんがくれた歌が、何度でも進ませてくれる。
歩夢 そうだね!ありがとう!
思い出させてくれたハジマリと同じように、せつ菜ちゃんから受け取った思いで、再び駆け出していきます。誰より大切な人の場所へ。
・変わらない大好き、新しい大好き。
駆け出した歩夢ちゃんを待っていたのは、フラワーロード。それは夢を進んでいく歩夢ちゃんへ、侑ちゃんからのメッセージ。
歩夢ちゃんはやりたいとこが、分からなかったのでも、出し物が決まらなかった訳でもないと思います。ただ、それに気づきたくなかっただけで。
でもちゃんと侑ちゃんは知っています。あの日教えてもらった歩夢ちゃんのなりたい姿、感じたスクールアイドルとしての歩夢ちゃんの姿、それに相応しいステージも。
そしてそこに、今日子ちゃんたち、新しい歩夢の大切も加えました。
多分侑ちゃん自身知っていたと思います。歩夢ちゃんがスクールアイドルとして成長し、変わっていくことも。その中で、見つけた大切なものも。
でもどれだけ二人の関係が変わっても、歩夢ちゃんと同じく、大切なものがどれだけ増えても、侑ちゃんにとって歩夢ちゃんはずっと大切なのです。
侑 私が夢を見つけられたのは、歩夢のお陰だよ。
だから誰よりも、大好きなせつ菜ちゃんよりも、先に伝えたかった。自分の夢を見つけたこと、見つけられたのは、大切な歩夢ちゃんのお陰だと。
どんなに自分が、歩夢ちゃんが変わっても、大切なものが増えても、変わらない思い。
進むことで増えた大好き、失うと思っていた、昔から変わらない大好き。
歩夢 みんな、大好き!
どちらかを受け入れれば、どちらかが無くなるわけじゃない、どちらもきっと大切にしていける。
どちらの大好きも認め、抱きしめられた。止まってしまっていた歩夢ちゃんの夢は、また始まったのですね。(歩夢ちゃんの感極まった時の表現が、侑ちゃんと同じく大好きを抱きしめることなのは、似た者同士だなと感じますね。)
・もう離せない想い
歩夢 前に進むって、大切なものが増えていくことなのかな?
前に進むことは、大切なものが増えていくこと、でも大切なものが失われることも事実であると思います。
事実、侑ちゃんとの日常は、これから更になくなっていくのだと思います。
侑 私ね音楽やってみたいんだ。二学期になったら、音楽科への転科試験を受けようと思っている。
歩夢 そうなんだ。私はみんなのために歌うよ。
どんなに思いが変わらないと言っても、音楽科と普通科、同じような道を辿ってきた二人の道は分かれます。それぞれの夢のために。
学科が変われば、同じように下校することも少なくなるかもしれません、明日の授業の話も噛み合わなくなるでしょう。
進路も音楽の道に進むなら、歩夢ちゃんのように、普通に大学受験するわけではないかもしれません。
以前描いた、二人の些細でも幸せな日常は、もう有り得ない未来。
それでも、歩夢ちゃんが進めるのは、前に進むことで失うものより、増える大切なものが、未来を望む理由になってくれたから。
そして、どれだけ変わっても、侑ちゃんは変わらず、歩夢ちゃんのことを大切にしてくれていることも、勇気になってくれるから。
フェスはきっと二人きりのステージじゃないでしょう。
歩夢ちゃんのステージはもう侑ちゃんだけのものではないし、もう歩夢ちゃんだけ見てる侑ちゃんでもありません。
でもどれだけ離れても、歩夢ちゃんも侑ちゃんも、お互い何より大切に思ってる。
例え離れることになっても、振り返らずにいけるのは、侑ちゃんのくれた変わらない想いが、一人きりじゃないことを証明してくれるから。
侑ちゃんが教えてくれた大切な想いと夢が、側にあるように。
離れていても、同じ空の下で、同じように輝きへ手を伸ばしているように。
夢を見ることで離れてしまっても、二人が望めば、また何度でも手は繋げるように。
夢を見る日々は、二人を離したかもしれません、でもただ幼なじみであった日々よりも、二人をより強く繋いだ筈です。
・最後に
歩夢ちゃんが侑ちゃんに聴かせたように、侑ちゃんも歩夢ちゃんに送ります。自分のハジマリの曲を。(歩夢ちゃんの噛み締めるような顔…一生この瞬間を忘れないんでしょうね。)
これは僕の妄想ですが、大切なものが増えるにつれて、二人を繋ぐものも、増えていったのなら、この曲もその一つじゃないでしょうか?
曲はいつまでも褪せず、歩夢ちゃんと、侑ちゃんの心にあると思います。二人にとってのCHASE!のように。
歌は変わりません。聞く人が変わるから、歌が変わったように聴こえます。
いつまでも、曲は形を変えず、ずっと聞いた人の側にいると思うのです。だからこの曲も、ずっと二人を繋ぐための曲になるかもしれません。
もし、二人が道に迷った時、この曲を思い出せるかどうかは分かりません。でも大切な人が、今日も自分を思っていること、勇気をくれたこと、それを証明するためにこの曲はあるのかもしれません。
大切な幼なじみにだけ聞かせた、大切な曲。
これからの二人を繋げる歌になってくれればいいなって思います。
さてとうとう最終回ですね……元々数ヶ月間隔でブログを更新していたような人間が、毎週上げるなんてなれないことをしてたので、至らないこともあったと思いますが、これで一区切りだと思うと寂しいです。
でも毎週毎週皆さんに見てもらうことを意識して記事を書いたからこそ、自分の中でアニガサキという作品が整理され、最高に楽しかったです。本当にありがとうございます。
それでは、最終回も全力で楽しんでいきましょう!