スパボの掬い場

ラブライブ!への大好きを叫ぶ場所。

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せつ菜と菜々の『大好き』が叶えた場所。

 

みなさんこんにちは、スパボです。

 

最初に言わせてください。

本当に救われました……

 

僕は優木せつ菜が大好きで、中川菜々が大好きです。

 

だから彼女に幸せであってほしくて、でも僕が彼女に何か出来ることなんてなくて、彼女が辛そうでも、ただ見てるしかないんですけど。

 

でも優木せつ菜としてだけでなく、中川菜々としての彼女にも、彼女が苦しい時に1人にしないでいてくれる仲間がいて。

僕の伝わらないままの言葉を、ちゃんと届けてくれる仲間がいて。

彼女が笑顔を無くさないでいられたことが、本当に嬉しかった。

 

ずっとせつ菜ちゃんを、菜々ちゃんを、好きでい続けてよかった……

 

ありがとう君に会えてよかった。

 

今回は僕のせつ菜ちゃんへの、菜々ちゃんへの全部を残した記事です。

どうか最後までお付き合いください。

 

 

①正体不明の少女

せつ菜 そういう噂が流れてるのは知っています…!私自身ミステリアスなのもいいなと思っていましたし、今更夢を壊すようなことは出来ません…!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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Aパートから久々にせつ菜ちゃんのミステリアスさに触れてきたの、個人的にめちゃくちゃ嬉しかったですね……

僕らにとっては今更ですけど、あの世界の子たちにとって優木せつ菜は、同好会以外の生徒は誰もその正体を知らない、「謎のスクールアイドル」のまんまなんですよね。

 

実際いつまで正体を隠しておくの?って外野からすれば思ったりするんですけど、せつ菜ちゃんの言う、『ミステリアスだからこそ生まれる夢』ってのも、1人の"あなた"として分からなくもない感覚ではあるんです。

 

この『何も知らない』状態だからこそ楽しめることもあって、広げられる想像の世界だってあるんですよね。

彼方 ファンの子達がせつ菜ちゃんの正体の話題で盛り上がってたよ〜

愛 愛さんも聞いたことある!実は有名な女優さんだとか!

彼方 あるいは宇宙人だとか!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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でこの世界のファンの子達の感覚って、それこそスクスタ始まる前の僕らというか、2019年になるまでのせつ菜ちゃんに抱いてたものに似てるんですよ。

 

それこそPDPで虹ヶ咲が発表されたばかりの頃、せつ菜ちゃんは『本気系スクールアイドル』なんて肩書きじゃなくて、『???系スクールアイドル』っていう、その実態は本当に誰も知らなくて、様々な説が噂されてた時期がありましたよね。

 

せつ菜ちゃんの正体って、璃奈ちゃんの素顔と並んで、2年近く虹ヶ咲最大の謎だったんですよね。

 

だから学園のみんながせつ菜ちゃんの正体について噂してる姿が、少し懐かしい気にもなりますし、「正体不明」故の楽しさや、広がる可能性ってのがあるのは分かります。

 

でも、大好きな人のことって知りたいじゃないですか。

 

たしかに「正体不明」だからこそ抱く憧れや、幻想ってのは、ファンの子達にとって夢かもしれないけど、『せつ菜ちゃんのことを知りたい』って想いだってあるはずで。

本当の姿を知りたいと思うからこそ、『正体』について探るんじゃないかな?って。

 

少なくとも僕は、大好きな彼女のこともっと知りたいって思います。

で、多分それは中川菜々の仲間にとってもそうだったんじゃないかな?って思うんですよ。

 

だって生徒会の仲間たちにとっても、菜々ちゃんって詳細不明の生徒会長だったんじゃないかな?って。

菜々 それでは他に議題がなければ終わりにしましょうか。諸用があるので先に失礼しますね。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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6話の劇中でも、生徒会長としての役割が終われば、さっさとスクールアイドルとしての練習へ向かってしまう。

そんな自分を多く語らない『中川菜々』について、生徒会メンバーってどれだけのことを知ってたんでしょう?

 

苦手なこと、得意なこと。

どこに住んでるのか?

何が好きなのか?

 

そんな仲間達からした、初めて知れた『中川菜々』って『スクールアイドルが好き』だったんじゃないかな?って思うんです。

副会長 !もしかして会長…せつ菜ちゃんのファンですか!?

力説されるから、そうなのかなって!嬉しいです!こんな近くに同士がいるなんて!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 1期11話より

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このシーン、同じ趣味の人間が近くにいたって喜びと同時に、僕はきっと『中川菜々について知れた』っていう喜びあったんじゃないかな?って。

 

アニメの菜々ちゃんの凄いところって、二足の草鞋を履きながら、栞子に『学園に貢献してきた』と認めてもらえるほど、ちゃんと生徒会長してきたところなんですけど。

そんな姿を誰よりも近くで見ていたのは、同好会のメンバーじゃなくて、生徒会の子達なんですよね。

 

1人で業務に奮闘する真摯な姿も。

菜々 待ちなさーい!!ううっ、待てー!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 1期3話より

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愛 飼うのはダメだけど、学校の一員にに迎え入れることは校則違反にならないって屁理屈だけど、いい屁理屈だよね。

璃奈 うん、生徒会長いい人だった。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 1期3話より

一匹の猫と少女のために、学園のルールに反さない新しい役割を作る、真面目さと優しさも。

 

中川菜々の優しさと、学園に貢献する姿を、身近に見てきてくれたのはあの3人で、あの3人とのやりとりを見てれば、菜々ちゃんが確かな人望を集めてる少女だって思うんです。

 

だから副会長や、右月ちゃん左月ちゃんからすれば、菜々ちゃんって掴みどころのなかった尊敬する人間で。

そんな人と、『スクールアイドル』を通じて少し距離が縮まった、そういう類の嬉しいってたしかに存在するんじゃないかな?って。

 

だから、優木せつ菜だけじゃなく、中川菜々のことをちゃんと見ようとしてくれてる人がちゃんといるんです。

 

②俯きがちな少女

 

だから僕は声を大にして言いたかったんです。

せつ菜ちゃんだけでなく、菜々ちゃんとしての彼女にも。

「ちゃんと周りを見て!」って。

見渡してみれば、もう1人で全てを抱え込めるほど1人じゃないってことを知ってほしい。

菜々 それは…考えるまでもないことです。合同開催は白紙。例年通りの文化祭に戻す形で、検討を始めましょう。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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また自分の想いを押し殺して『生徒会長』として責任を負おうとする。

文化祭とフェスの合同開催、最終的な判断を下さなければいけないのは、『生徒会長』としての自分。

そして、スクールアイドルフェスティバルを延期にするのも自分。

そう言い聞かせるように。

 

責任ある立場として『正しい在り方』なのかもしれないけど、でも彼女のことが好きな人間として、そんなの悲しいんですよ。

菜々 ですが…!誰かが責任を取らなければ…

 

菜々 それは…今回は仕方ないじゃないですか…わたしは生徒会長なんですよ…!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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そうやって自分だけで全ての責任を抱えようとする。

それで丸く収まるのなら、「自分に原因がある」そう思ってしまえば、自分の大切なもの全部隠して、丸く収まった世界を作ろうとする

それを『仕方ない』と言えてしまう。

 

でも、今回のことも、旧同好会が決裂してしまった時も、決して彼女だけのせいではなかったはず。

そもそも『やりたいことをやれない!』という意見を、かすみちゃんが爆発してしまうまで、誰1人として言えなかったことだって、大きな原因なんです。

エマ 活動休止になったのは、私たちの力不足もあるから…

彼方 彼方ちゃん達、お姉さんなのにみんなを引っ張ってあげられなかった…

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 1期3話より

誰か1人の意見だけ突っ走ってしまう、旧同好会の『譲り合い』が出来てしまうメンバー達、悪く言えばディスコミニケーションが生んだ結果とも言えるわけで、いつだって彼女1人が全て悪いというわけじゃないんです。

 

それでも、自分が責任を取ることで、『誰が悪いのか?』っていう原因の所在を自分に向けさせようとしてしまう。

菜々 いっぱい考えました…でもわたしには何も思いつかなかったんです…

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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色々考えた結果、最後に行き着く選択肢が『自分が責任を取る』で終わらせることなのが、中川菜々の不器用な生き方が詰まってる。

 

僕はそんな菜々ちゃんに、いつも言ってやりたかったんです。

「助けて」って、求めてくれって。

いつも1人で抱えこんで、1人になろうとする菜々ちゃんに、あなたは1人じゃないって。

かすみ 生徒会にも同好会にもこんなに仲間がいるなんて、先輩は幸せものですねぇ。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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だからこの世界にはちゃんと、それを言葉にして伝えてくれる人がいることに感謝しかないんです。

 

自分を隠すのが上手いあなたを見て、周りがどんな想いをするか知ってほしい。

優木せつ菜には、中川菜々の周りには、あなたを1人にしたくない多くの仲間がいることを知って欲しい。

歩夢 だって自分1人だけが悪いみたいな言い方してるから。

しずく 誰もせつ菜さんのせいだなんて思ってませんよ。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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「正しい判断」ばっかり上手くって、1人になりたがる少女の、自分で抱え込もうとする様を笑ってくれる仲間がいる。

菜々 皆さんの知恵を貸してください!

副会長 勿論です…!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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そんな君が『助けてくれ』って言ったら、笑って手を貸してくれる仲間がいる。

 

中川菜々もとっくに1人じゃないはず。

③伝わっている大好き

でも優木せつ菜も、中川菜々も1人じゃないのは、彼女達の今までがあるから。

 

スクールアイドルとして、生徒会長として生きてきた今までがいるから。

栞子 私は会長が、学園のために沢山貢献されてきたことも。せつ菜さんがスクールアイドルとして、人気を獲得していることも知っています。

どちらにも適性があって、皆さんを幸せにできている。その邪魔をする理由などありません。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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「皆んなを幸せにしてきた」これが全てなんです。

生徒会長としてスクールアイドルとして、『皆んなを幸せにしてきた』優木せつ菜と中川菜々の大好きがあるんです。

それを栞子がちゃんと言葉にしてくれたことが、本当に僕は嬉しかったんです。

 

勿論それは歩夢ちゃんの言うように、大変だって側から見てても分かります。

全く違う大好きを、どちらも手を抜くことなくやり抜くことの難しさ。

「両立」することの難しさは、僕らは2期が始まってから、侑ちゃんと共に痛感してきたはずです。

せつ菜 二学期で会長の任期は終わりですし、スクールアイドルと生徒会の職務を一緒にやれる機会なんて、もうないかもしれません!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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それでも、彼女にとって違う大好きを、1人の体でやり抜こうとする姿。

『大好き』に全力で向かい続けた今までは決して無駄じゃなくて、今に繋がってるって栞子に確かに肯定された気がします。

 

優木せつ菜がいたから、侑ちゃんと歩夢ちゃんはスクールアイドルに出会えた。

2人がスクールアイドルに出会ったから、同好会は再び始まって、スクールアイドルフェスティバルって夢は生まれた。

せつ菜ちゃんがいたから、侑ちゃんの夢は始まった。

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歩夢ちゃんは未来へ進むことができた。

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そして優木せつ菜がいたから始まった物語があるように、中川菜々が生きてきた全ても、ちゃんと残ってる。

 

中川菜々がいたから、璃奈ちゃんとはんぺんは今一緒にいられる。

はんぺんが一緒にいてくれるから、ミアちゃんと璃奈ちゃんが繋がることが出来た。

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菜々ちゃんが扉を開けたから、みんなの夢を叶える場所『スクールアイドルフェスティバル』は始まった。

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「スクールアイドルフェスティバル」があったから、副会長はスクールアイドルに出会えた。

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菜々ちゃんが始めた夢が、多くのスクールアイドルと虹ヶ咲繋いでくれた。

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フェスがあったから、ランジュは日本にきてくれて。

ランジュが作った出会いが、フェスと文化祭の同時開催への望みを繋いだ。

しずく ランジュさんにも…感謝ですね!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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今日までの全てが、彼女を1人にしなかった。

 

ちゃんと見てほしい。あなたの想いが笑顔にしてきたこれまでの全てを。

その全てが、あなたの『大好き』を支えてくれることを。

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それらをちゃんと見渡した時、菜々ちゃんはちゃんと向き合おうと考えたんじゃないかな?って思うんです。

自分を支えてくれる人たちと、自分はどうしたいのかを。

 

④支えてくれた『大好き』

菜々 大事な話があるんだけど…

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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そして菜々ちゃんが選んだ、真っ先に言葉を伝えたかった「支えてくれる人」は、彼女の母だったんですよね。

副会長や、左月ちゃん右月ちゃんも、同好会のみんなも、彼女を支えてくれた人達です。

 

でも、中川菜々の人生をずっと支えてくれていたのは、きっと彼女の母親で。

そして、誰よりも正体を明かしづらかった人で、誰よりも先に明かさなきゃいけなかった人だったんだと思います。

 

誰よりも、長くその想いを隠し続けてきた大切な人から、菜々ちゃんの新しい道は始まるんです。

 

少し話は逸れますが、僕はアニガサキの扉とか窓を開ける描写が好きなんです。

 

例えば1期8話で、しずくちゃんが窓を開け放つシーンとかそうなんですよね。

最初しずくちゃんは、外の世界へ繋がる窓に必死に向き合ってはいるんですよ。

でもそれに手をかけようとはしないんです。勇気がないから。

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自分を曝け出すことが怖くて、傷つかない為には、自分の殻に閉じこもってる方が楽だってことが分かってて。

でもかすみちゃんから貰った言葉で、一歩踏み出す勇気を貰ったしずくちゃんが手をかければ、すんなりその窓は開くんです。
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幾多の旅へ続く扉は

いつだって開いていると気づかせてくれた

Infinty!Our wings!!

自分の殻を破る時、未来を変えるために一歩踏み出す扉は、鍵なんてかかってないんです。

自分が開けようと試みさえすれば、いつだってその扉は開く。

 

最初からみんな自由で、自分の意思でどんな場所へも行ける。

 

10数年と隠し続けた想いを打ち明けること。

本当はアニメも漫画も好きで。

大好きなスクールアイドルをやってるってこと。

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小さい頃からずっと開けられなかった扉、それを開けようと踏み出す一歩は10数年分の重みがあるでしょう。

でも簡単なんです。

望みさえすれば、その扉は簡単に開く。

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でも僕が一番知ってほしいのは、きっとアニメの菜々ちゃんが、正体を明かす必要はなかったってことなんです。

隠す必要はないけど、でも明かす必要もない。

 

実際、文化祭とフェスを両立するための条件は、菜々とせつ菜の顔を使い分けて生きてきた今までで、達成されていました。

それは『正体を隠していても問題ない』という証だったと思います。

せつ菜 生徒会長とスクールアイドルって、全然違うものですから。

どちらも大好きでやりたい私としては、このままの方がいいと思うんです。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

栞子が正体を話さないと言った以上、これからもミステリアスなスクールアイドルで、詳細不明な生徒会長でい続けても、きっと彼女は『大好き』を最後まで両立することが出来たでしょう。

 

だから、菜々ちゃんが手をかけた扉は、開ける必要のない扉で、出さなくてもいい勇気だったのかもしれません。

菜々 皆さんの大好きな気持ち。その全部が、わたしを助けてくれて……

それを感じて感謝するたびに、もう今の私は、大好きを隠す必要はないんだって、気づくことができました。

だから、今ここでみなさんに、生徒会長の私と一緒に……

 

せつ菜 スクールアイドルの私も紹介しようと思います!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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だから、彼女が正体を明かしたのは、

『知って欲しかったから』だけだと思うんです。

自分を支えてくれた人達へ。

 

中川菜々しか知らない人へ、優木せつ菜の大好きを。

優木せつ菜しか知らない人へ、中川菜々の大好きを。

せつ菜 スクールアイドル同好会の優木せつ菜です!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期6話より

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あなたが支えてくれた『大好き』を知ってほしいんだって。

 

こんなこと言うと怒られるかもしれませんが、大層な野望より、夢より、僕にはもっと彼女に手放さないようにしてほしいことがあるんです。

 

菜々ちゃんのことを、せつ菜ちゃんのことを、絶対に1人にはしない人達がいること。

それは大好きな人たちがあなたのことを知りたいように、菜々ちゃんにも『自分を知って欲しい』と思う存在があること。

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それだけでもいいんだよ。

 

それだけは忘れないで。

 

⑤叶うことのない夢

 

ここからは少しだけ、せつ菜ちゃんが、菜々ちゃんが『大好きを両立』出来たことの意味について、話させてください。

僕からすると、菜々ちゃんが生徒会長も両立できるルートって、『叶わなかった夢』を叶えるようなことなんですよ。

 

そもそも、アニメでの菜々ちゃんがどちらも両立できたのは、本人の努力だけでなく『環境条件』もちゃんと整ってたからだと思うんです。

 

感覚としてはラブライブ!サンシャイン‼︎における『浦の星の廃校ってどうやったら防げたんだろう?』の条件みたいな感じでしょうか?

極端かも知れませんが、ちょっと例を挙げてみましょう。

 

・もしあと1年早くスクールアイドルとして動き出せていたら?

・鞠莉ちゃんのお父さんがもし、あと少しだけ期限を延ばすことが出来ていたら?

・そもそも浦の星が内浦のような人が集まりにくい立地じゃなかったら?

 

他にも色々あるでしょうが、それらの条件を並べてみれば、廃校を阻止するためにはAqoursの努力』だけでどうこうなるものではなかったのでは?っての感じられませんか?

 

多分スクスタの中川菜々が、生徒会長とスクールアイドルを両立するための条件って、そういうものだったと思うんです。

 

・生徒会長である中川菜々の実績を、認めてくれる人がいたこと。

・生徒会長である彼女を、支えてくれる人がいたこと。

・中川菜々が、生徒会長である自分が好きだったこと。

 

並べれば並べるほど、スクスタの菜々ちゃんを取り巻く環境はそうさせてくれなかっただろうなって条件ばかりなんです。

 

まず、スクスタでは生徒会の業務を1人でやっていて、それを同好会メンバーが手伝う描写が多かったんです。

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別の場所で別の仕事をやっているってパターンもあったんですけど、基本的に『生徒会長』である中川菜々は1人でした。

 

そして、同好会のみんなは中川菜々としてではなく、ソロライブもある優木せつ菜のために助けてくれてたんですよ。

同好会の子たちの目に映ってるのは、『生徒会長も同好会も両立する優木せつ菜』なんです。

 

そして、生徒会長として頑張ってきた彼女を認めていたのも、生徒会長としてではなく、せつ菜として関わってる『スクールアイドルとしての彼女を見てる同好会メンバー』

『生徒会長である中川菜々』のことを見て、支えてくれていた人は、どこにも見当たりませんでした。

 

生徒が彼女に向けていたのは、『不満はない』という、生徒の生活が脅かされてる訳じゃないけど、特に+にもなってないような評価。

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生徒にとって『いてもいなくてもいい』そんな当たり障りのない存在。

敵が多いと言うより、そもそも菜々ちゃんに『関心を向ける人』がいないという状態だったんだと思います。

 

そんな状況を顧みれば、菜々ちゃんにとって生徒会長は『スクールアイドルを守るための役割』以上にはなれなかったんだと思います。

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多分スクスタではどうしたって菜々ちゃんが生徒会長であり続けることは出来なくて、優木せつ菜の大好きが果たされることが、精一杯の結果だったんでしょう。

 

その点アニメの菜々ちゃんには副会長がいた、左月右月ちゃんがいた、菜々ちゃんを認めてくれる栞子がいた。

だから、叶うことはない夢が叶う世界が見られました。

 

スクールアイドルフェスティバルがそうであるように、アニガサキも「みんなの夢を叶える場所」で、誰の夢も溢さず拾おうとする場所なんです。

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だからあの2人と優木せつ菜との出会いから始まったスクールアイドルフェスティバルは、スクスタで拾われることはなかった

「中川菜々の夢を見つける場所」

でもあったんです。

 

だから僕は、このお話にはこの記事なんかには収められない意味があると思ってます。

優木せつ菜としてだけでなく、中川菜々として生きてきた全てに意味があったってこと。

 

でもある意味、このお話がアニメとスクスタのせつ菜ちゃんは違う存在なんだって決定づけてくれたとも思います。

生徒会長という役割が好きで、生徒会長としての自分を支えてくれる仲間がいて、正体を明かす必要がなかった少女。

 

でも、いろんなことを1人で抱え込む不器用さは、『大好き』を貫くために努力を惜しまない姿は、誰かのために自分を犠牲にする優しさは、ちゃんと中川菜々で、優木せつ菜でした。

 

僕がずっと大好きでい続けてきた少女でした。

 

だからちゃんと中川菜々が笑える道があったこと、本当に感謝しかないんです。

誰か助けてあげてほしい。

俯きがちな彼女を許してあげてほしいって、願い続けてきたことを、ちゃんと叶えてもらいました。

 

正直僕の大好きは余計なお節介だと思ってました。

だって中川菜々として報われることが、幸せとは限らないから。

そもそも、それが彼女のためになるなんて限らないから。

 

でも、自分がずっと抱えていたことを、侑ちゃんが、同好会のみんなが、生徒会の人達が言ってくれたから。

それで、菜々ちゃんが笑ってくれてたから。

無力な気持ちも少し報われました。

 

だから最後にほんのちょっと、伝わることはない言葉を残します。

 

僕が思う君のためになることが、本当に君を救うなんて思えないけど。

僕の想いや言葉はなにひとつ、君に届ける方法はないけど。

相変わらず僕の大好きは無力だけど。

でも君のことが好きなのは本当だよ。

 

笑ってくれて、ありがとう。