スパボの掬い場

ラブライブ!への大好きを叫ぶ場所。

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それはもう持っているもの ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5話『今しかできないことを』感想

 

今ってなんなんでしょうか?明日への途中なのか、昨日の延長なのか、ガラスの目をした猫が叫ぶやつなのか。

何でも良いですけど、今しかない瞬間を全力で生きてるって素敵ですよね。

 

ラブライブ!がなんで好きなのかって聞かれたら、多分色々あるので答え切れないんですが、今を駆け抜けていく等身大の少女達の姿が好きだからってのは、変わらないものとして、僕の中にありますね。

 

というかラブライブのおかげで前に比べてずっと今って言葉が好きですね……

 

そんな今がタイトルの5話、今週も感想いきましょう。

 

 

 

・出会い

開幕まさかのエマさんが虹ヶ咲へやってきた時の描写。「こういうのを見たかったんだ……」と初手から拍手させてくれるアニガサキ本当好きです。

 

憧れ続けたスタートラインに立つため、遥々スイスからやってきたエマさん。

 

心をポカポカさせてくれたアイドルのように、自分もなりたい、長い間描き続けた未来が、今になろうとしている、そんな期待が宿った目が素敵です。

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そんな期待と一緒に、不安も抱えていたエマさんを、最初に助けたのは果林さんでした。

 

日本という未知の世界で、道を教え、一緒に食事を取り、励ましの言葉をくれた。日本で1人きりだったエマさんの心に、最初にポカポカをくれたのは、きっと果林さんなのでしょう。

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一方スクールアイドルのために単身日本に来たエマさんに感心する果林さん。きっと2人が友と呼べるようになるまで、そうかからなかったんでしょうね。

 

・進む同好会

 

同好会の再編成や、愛璃奈の加入もあって、順調に活動の幅を広げていく同好会。

 

歩夢ちゃんのpvやかすみちゃんのpvも順調に伸びてるようですね。(かすみんのほうがちょっと再生数多いの、先輩としての面目保ってるようで好きです。)

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そして3話連続登場のDIVE!、現実の公式チャンネルよろしく、狂ったように再生されてますね。これはコールドディスク確実。

これだけ多くの人を惹きつけるせつ菜ちゃん、今のところスクールアイドルとして頭1つ抜けてますね。(そりゃかすみんもこれ以上頑張られると困るわ)

 

そんな同好会を見つめるエマさんの目がすごく優しくて、大切な仲間というか家族って気持ちが、誰より強くあるんじゃないかなと感じます。

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1人きりだった自分を助けてくれた果林さんと、妹達のように賑やかな同好会が、エマさんにとってきっとポカポカする場所なのでしょう。

だから同好会の子達も、彼女にとってポカポカさせたい大切な存在かもしれませんね。

 

そして着々知名度を上げる子達に続くように、pvを取るための方針を各々決める同好会。(個人的に彼方さんの、パジャマ、子守唄の寝る気満々コンボの潔さ好きですね。)

 

そんな中、心をポカポカさせるアイドルのようになりたいと思いながらも、どんな姿なのか上手く言葉にできないエマさんへ、案を出し合う同好会メンバー。

 

相変わらずバラバラですが、どれも彼女たちにとって正解で、それも笑って受け入れられるようになっている。段々と彼女達だから望める場所になってきてますね。

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(今日も推しの笑顔が眩しい)

 

そんな中演劇なら衣装を着ればイメージが湧いたりすると提案するしずくちゃん

 

個人的に、未来のビジョンを描く時も「自分はこうなりたい」と明確に形にした方が、そこへの道標もより鮮明になると思います。

 

演じるものをイメージするというのは、未来の自分を描くことと似ているのかも?流石桜坂さん大女優ですね……

 

・ポカポカってなに?

しずくちゃんの提言に従い、果林さんのツテで服飾同好会で衣装探しに。(この学校本当なんでもありますね)

 

色んな衣装を着る自分の姿に皆んなが喜び、癒されてくれる光景に、自分の目指すポカポカなスクールアイドルを、見出そうとするエマさん。

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そんな賑やかさを、どこか一歩引いたように見ている果林さん。

 

積極的に同好会の手伝いをしたり、雑誌を買ったり、興味があることにスクールアイドルと書いたり、スクールアイドルに興味津々には見えます。

けれどエマさんからの一緒にやろうという申し出を、らしくないほどムキになってしまう。なにがここまで果林さんに、スクールアイドルになることを拒ませるのか。

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そしてエマさんも同好会が廃部になった時も親身になって助けてくれた、優しい親友がここまで強く拒否してきたこと。

自分の姿で人をポカポカさせられてるんじゃないかと、見出しかけてた中、また迷いが生まれてしまったのではないでしょうか?

 

そしてどこかエマさんは、ポカポカさせる事を形として、方法として答えを求めすぎているようにも思えます。

 

・誰かが見る私、私が知った私。

 

同好会を辞めたせつ菜ちゃんが心に鍵をかけて、自分を隠したのなら、果林さんは自分を見つけたがらない、いえ見つけても知らないフリをしているように思えます。

 

冒頭の『賑やかなのは苦手』は、心からの言葉のように聞こえますが、時を経てから放った同じ言葉は、そう思ってない自分がいるけど、そこから目を背けているようにも見えます。

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みんなで一つのことに向かって、悩んだり、言い合ったり、笑ったり、下らないと思ってずっと遠ざけてたことが全部楽しかった。

でも朝香果林はそんなキャラじゃない。クールでカッコつけて、大人ぶって、それが私なの。

なのに今さら……

 

クールでカッコつけて、大人ぶって、それは確かに果林さんでしょうが、それだけではないはず。

でもモデルの仕事の中で人から見られるのは、その部分だけで、それが朝香果林だと言われ続けてきたのでしょう。

 

ジョハリの窓という言葉をご存知でしょうか?自身から見た自己、他者から見た自己を分析することにより、四つの区分に自己の性質を分ける、心理学的考えです。

 

① 自己も他人も誰もが気づいている性質(開放)
② 自分は気付いていないが他人は知っている性質(盲点)
③ 他人は知らないが自分は知っている性質(秘密)
④ 自分も他人も知らない性質(未知)

という四つの区分に分けられ、この開放の部分が広がっていると、自己開示している傾向が強いとされています。

 

果林さんの在り方をここから見るなら、開放の部分を広げたがらない、見つけた自分を他人から隠し、自分でも認めない。

自己を固定してしまっているという見方が出来るかもしれません。

 

クールでかっこいい、大人、発する側からしたら褒め言葉であることの方が多いでしょうし、悪気があって発することは中々ないでしょうが。他人から求められることは、時に人をそこに縛り付けてしまう事だってあります。

 

モデルとして、その自分が求められ続け、応え見せ続けてきた。そして自己を広げる事を、止めてしまったのかもしれません。(その在り方を大人、なんて言ってしまうのは無責任でしょうか?)

 

エマさんと出会って、同好会に触れて知った、下らないと思っていたことを楽しいと思える自分。

でもそれは皆んなが思う朝香果林ではない。そうやって誰に言われるわけでもなく、求められ続けた自分でいようとして続けたのでしょう。

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他人に求められる自分、それを振る舞う自分、それで今まで、朝香果林が成り立ってきた。けど新しく知った自分を、生まれた気持ちを隠し続けるのは辛い。

 

彼女の歪に絡まった、スクールアイドルへの憧れと、それを認められない自己は、矛盾するように見える、強い拒絶に現れているのですね。

 

・それはずっと持っているもの

 

唐突なんですけど、エマさんが皆んなに向ける優しさや、包むような暖かさはすごく自然だと思うんです。

 

本人が意図せずとも、というか悩むまでもなく、普段のありのままのエマさんが、既に暖かいんですよね。

 

果林さんの本当の気持ちを叶えようとする中で意図せずして、溢れる笑顔や言葉。

それらが相手にとって暖かく、救いになっているというか、とっくに彼女は、人の心をポカポカさせてると思うんです。

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近くにいる親友を温めたい、笑っててほしい、そんな思いが、果林さんを連れ出した。

そして本心を打ち明けられ、親友が苦しんでいること知ると、大丈夫だよと寄り添う。それだけなんですけど、それが何よりも相手に響いてる。

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こうやって自然に生まれた気持ちや、願いが、歌が何者にも変えがたいエマさんの暖かさだと思うんです。

 

ポカポカさせたい、その方法や、姿を必死に模索するのは間違いじゃないと思うんですけど、でもそれって人によって違うって、身も蓋もない言い方が出来てしまうんですよね。だから決まった手段ってないと思うんです。

 

優しさとか、暖かいは、その気がなくても相手にそう受け取られることもあるし、気があるのに受け取られないこともある、簡単に操れるようなものじゃないです。

 

だからこそポカポカさせようってムキになりすぎず、エマさんの素直な気持ちを伝えて、その結果相手の心が暖かくなるならそれでいいと思いますし、それが一番ポカポカすると思います。

 

可愛い衣装を着た姿も、ポカポカさせるってなんだろうって探るのも、エマさんの魅力です。

けど何より暖かいと思うのは、気づいた時には寄り添ってくれる姿で、きっと果林さんもそれに救われていますから。

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・今始まっていく

やりたいと思った時から、きっともう始まっている。ダメ押しと言わんばかりに親友の背中を押した言葉。

 

気持ちが走り始めた時には、もう未来へ向かい始めている。始まりはとっくに持っているもの。

そんな気持ちが駆け抜ける、今にしかできないこと。それは気持ちに素直になり、全力で走ること。

 

今更僕が改めて言うことでも、考えることでもないのかもしれませんが、どれだけ変わっても、僕らが見てきたスクールアイドル達が歌った今は、変わらずここにあるんだな、そんな事を思わせてくれる言葉です。

 

そしてこれは僕の勝手な妄言ですが、やりたいと思った時は始まり。じゃあその道へ歩み始めた時は?誰かに背中を押された時は?多分全部始まり足り得ると思います。

 

自分が未来へ進む途中で振り返ったときに、それが軌跡の上にあるのなら、全て始まりになるんだと思います。

 

素敵なスクールアイドルに会った時も、たった1人の幼なじみのお陰で、踏み出したときも、この物語は何度も、始まってるのでしょう。

 

道を進む勇気や、きっかけをくれた大切な人。今ある何気ない瞬間は、いつか振り返ったときに、大切な始まりに出来る。だから彼女達は、今を全力で駆け抜けて、始まり続けてる、のかもしれません。

 

そして道に迷った時、自分の歩いた道を振り返ったときに見える始まりは、何度でも彼女達を走らせてくれるでしょう。

 

今は、今描いた未来地図を進む時、彼女達を助けてくれるのだと思います。

 

 

 

さて次回は、もしかしてアレが??ついにアレが出てくるのか?????璃から始まってドで終わるやつ!!!

本当に毎週毎週目が離せず、まだまだ楽しいが待ち受け続けてますね……では今回はこの辺で

 

 

:画像出典 セリフ引用 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会5話 「今しかできないことを」より