掴み取った想い 【ラブライブ!スーパースター‼︎10話 感想】
皆さんこんにちはスパボです。
突然なんですけど1話〜3話が好きなら10話って好きになると思いません?
というかそこで完全にかのんちゃん推しにさせられた自分としては10話余りにも好きすぎて「いやっ…やっぱ俺平安名のことが……でも俺には澁谷が…」みたいな葛藤永遠としてましたね。
そんな10話が好きなかのん推しとして、すみれちゃんの気になったとこ、可可ちゃんとの関係について見てきたいなと思います。
①自己肯定感の低さ
まず、すみれちゃんとかのんちゃんが1番似てるなぁって思ったとこは、スペックの高さと反比例する自己評価なんですよね。(かのんちゃんは歌とかの一芸極振り型で、すみれちゃんは様々なスキル値がバランスよく高いって感じでタイプは違うんですけど。)
可可ちゃんはすみれちゃんのこと散々敵視してますけど、実力者揃いのLiella!メンバーから見てもめちゃくちゃ高い評価されてるんですよね。
恋 すみれさんのレベルは、歌もダンスも高いところにあります。
でもこれ忘れがちなんですけど、そもそも幼少期からショービジネスの世界で生きる為に、あらゆるスキルを磨いてきたからこそ、単純な話他の4人と比べて人生で獲得してきた経験値量がダンチなんですよね。(だから他のメンバーの得意な分野にも近づけるくらいにステータスが高いんですよね)
もうとっくに一度はセンターに立っててもいいくらいの実力がある筈で、でもいざ話を振られるとかのんちゃん達に振って誤魔化してしまう。
かのん 自信がないんだろうな…今までのことがあるから…
ラブライブ!スーパースター‼︎ 10話
そんなすみれちゃんの矛盾する姿も、大事なステージで失敗し続けて、自己肯定感を失ってきたかのんちゃんには痛いほど分かる気持ちなんですよね。
かのん がっかりするんだよ!いざって時に歌えないと。
周りのみんなもがっかりさせちゃうし、何より自分にがっかりする!そんなのもう嫌なの!
ラブライブ!スーパースター‼︎ 1話
そして『自分にがっかりする』1話で口にしたこの想いこそ、すみれちゃんも抱いてたものなのではないでしょうか?
そう考えると、この回想シーンのすみれちゃんの表情が腑に落ちるんですよね。
あれだけセンターに立つこと真ん中で輝くことに拘ってた子が、実際選ばれなかった時の表情を見ると、「そんなものだよね…」と受け入れてしまってるように見えるんですよ。
14番の子のような悔しそうな顔なんてずっと前に忘れてしまったのかもしれない。
「始まりは君の空」で描かれたような悲しそうな顔をしないのは、選ばれないを繰り返すうちに自分に期待しなくなったから。
それはすみれちゃんの口癖である"素人"にも感じられるんですよ。
すみれ そもそもショービジネスの世界を歩いてきた私が、ラブライブ!なんていう素人の大会の予選くらいでセンターやるのはおかしいって思ってたの。
ラブライブ!スーパースター‼︎ 10話
この素人とかアマチュアって言葉、4話の時点では本気で見下しているつもりで発してたと思うんですよ。
でも生徒会長選挙を経て、かのんちゃんや恋ちゃんが皆んなに支持される姿を見て、段々とその言葉の意味は変わっていったのではないでしょうか?
すみれちゃん自身も5人の中で実力が劣ってると思ってる訳ではない筈なんですよ、そこに対する自己評価が低い訳でもない。
すみれ これでも小さい頃からショービジネスの世界で場数は踏んでいるの、アドリブだったら負けないわ!
ラブライブ!スーパースター‼︎ 10話
だからこそ実力が劣ってないはずなのに、皆んなに評価されるのは"自分以外のメンバー"という事実が、『自分はこの5人の中ですら選ばれない存在』と強く突きつけられてしまったのではないでしょうか?
だからすみれちゃんのスクールアイドルを下に見るような発言は、『だからセンターに立てなくてもしょうがない』と自分を納得させ、傷つかないように言い聞かせる言葉に変わったと思うんですよ。
だからそんな姿を可可ちゃんに「なに逃げようとしてるんですか?」って核心を突かれて、本音が出ましたよね。
すみれ 無理よ…そんなこと言っても分かってるの!どうせ最後はいつも…私じゃなくなるんだから!
ラブライブ!スーパースター‼︎ 10話
"最後"はその言葉に、すみれちゃんが何度期待して目標に届かなかったかを感じさせてきますよね。
こうして徹底的に打ちのめされたすみれちゃんからしたら、もうメンバーが自分を評価してくれる声すら「同情」に聞こえるようになってしまっていたと思うんです。
②憧れと敵視
だからこそそんな壁を壊すのは、誰よりもすみれちゃんを疑って見てきた可可ちゃんであり、誰よりもかのんちゃんに憧れてる可可ちゃんしかいなかったんですよね。
可可 やはり可可は…かのんが…
ラブライブ!スーパースター‼︎ 7話
僕は可可ちゃんのすみれちゃんへの敵視って、ある意味ですみれちゃんのこと、かのんちゃんと同じくらい見てきたことと同義なんじゃないかな?って思うんですよね。
スクールアイドルを甘く見ている、憧れのかのんちゃんからセンターを奪おうとする身の程知らず。
それが一貫して可可ちゃんのすみれちゃん評価だったと思うんです。
だからこそ1番すみれちゃんのことを見る機会が多かったと思うんです。
料理の腕も、一人で夜練習し続けてる姿も、他のメンバーが見てない部分を見てるのは可可ちゃんなんですよね。
ずっと色眼鏡なしに見て、評価してきたからこそ託すことにした。
そして可可ちゃんがセンターを託すということの重みは、かのんちゃんが歌えるまで諦めなかったことに似ていると思うんです。
結果が出なかったら国に帰る。
それだけの覚悟を持ってラブライブ!と向き合って人間が、決して"同情"なんかでグループの命運を左右するセンターなど託すはずがない。
フェスで1位を取らなければ、スクールアイドルが出来なくなるような状況で、歌えなかったかのんちゃんを諦めなかったのは、同情でも何でもなくて、心の底からかのんちゃんの歌に惚れて憧れて、同じステージに立ちたいと思ったから。
かのんちゃんに、自分の夢を賭けてもいいと思えたから。
可可 可可があなたに任せたのは、あなたが相応しいと思ったからです!
練習を見て、その歌声を聴いて、Liella!のセンターに相応しいと思ったからです!
それだけの力が、あなたにはあると思ったからです!
ラブライブ!スーパースター‼︎ 10話
そんなかのんちゃんと同じくらい、すみれちゃんに自分の夢を託していいと思ったから、センターを託したと思うんですよ。
「かのんちゃんに託した想いに似たもの」って認識がすみれちゃんにあるのかは分かりませんが、そんな可可ちゃんの想いを込めたティアラを、受け取るのではなく、「掴み取らせる」ってのが最高に平安名すみれって人間をリスペクトしてません????
かのん センターが欲しかったら奪いにきてよ!
ラブライブ!スーパースター‼︎ 4話
かのんちゃんにはないアドリブ力と、他のメンバーと競えるほどの実力の高さを、『かのんちゃんに憧れる可可ちゃん』に認めさせた。
かのんちゃんに夢を託した時のような想いが篭ったティアラを掴み取った。
この姿を「かのんちゃんからセンターを奪った」と言わずして何といえばいいんでしょう???
これ以上に平安名すみれって人間に取って、嬉しいセンターってありますか???
いやぁぁあ10話好き……
③最後に
いやぁ…やっぱ僕は自分を信じられなくなってしまった子を、揺さぶるほどの感情が動く瞬間が好きなんですよね……(ラブライブ!って作品はそういう瞬間を描くのが本当上手い)
一度自分を信じられなくなった人間が、そんな感情に出会うことなんて人生であるかないかくらいの奇跡だって思うんですよ。
そんな感情を持ってた可可ちゃんって、やっぱスーパースターって作品を動かすキーだよねって改めて思い知らされましたね……
さて、来週はとうとう11話ですよ……
スーパースターは12話までしかないからこれ終わったらあと1話ですね……ひぇぇぇぇぇしんど……13話難民になってしまう……
しかも11話予告で見えてるの、かのんちゃんがかつて歌えなかったあの場所ですよ???
再びかのんちゃんの"歌える"ってことにスポットが当たるのか?あと1話何する気なのか????もうドキドキで昼は眠れないですね……
そんなドキドキ抱えてあと2話、全力で楽しんでいきます!!