桜小路きな子から始まる季節。【ラブライブ!スーパースター‼︎2期 第1話感想】
皆さんお久しぶりです。スパボです。
始まりましたね……
ラブライブ!スーパスター‼︎2期!!!
あっという間というべきなのか、1年も待ったというべきなのか……
(とりあえずAqours東京ドームと、アニガサキ2期最終回はまだ数週前の出来事だって事実には、流石に腰を抜かしますが。)
とりあえず初めて見る『進級するラブライブ!』を前に、僕も緊張半分、楽しみ半分で待っていたんですよ。
ただ始まってみると、そんなラブライブ!の新しい側面が描かれた30分を、あまりにも自然に見ていたんです。
物凄くいい意味で「あっさりしてた」んですよね。
至って普通に進級して、後輩が出来て、メンバーが増える、誰もが体験してきた当たり前な風景が、ラブライブ!の中に収まってたんですよ。
だから物凄く楽しめた30分だったし、ラブライブ!スーパースター‼︎って作品らしい1話だったし、『これから更に面白くなっていくな…』って確信できる1話でしたね。
そんな1話に関して、案の定好きになっちゃった
「桜小路きな子ちゃん」のこと、『Liella!と未来』のことにフォーカスしながら1話を語らせてください。
①始まりが「きな子ちゃん」
個人的にLiella!1年生組の中で1番最初に加入するのが、桜小路きな子ちゃんってのが物凄くお気に入りポイントなんですよ。
僕の中の感覚なんですけど、桜小路きな子ちゃんって子は、ラブライブ!スーパースター‼︎って作品だからこそより魅力的に見える子って感じがするんです。
いくつか理由があるんですけど、まず1つめは
『見えない縁』です。
きな子 桜小路きな子と申します!
都会に憧れてやってきました!
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
この子、スクールアイドルに興味があったとか、Liella!のファンだから結ヶ丘にきたとか、自分の夢に繋がるからとか、そういう『模範解答みたいな理由』を持ってるわけではないんですよね。
ただ『都会に憧れて入学した』きな子ちゃんから始まるの凄く好きなんです。
なんかメイちゃんとか他の1年生の子達みたいに、「Liella!が好き!」
「スクールアイドル興味ある!」
みたいな『目に見える理由を持った後輩』がスクールアイドル部に入ってくるのって、まぁ分かりやすいというか、王道だなって思うんですよ。
でもきな子ちゃんはまずスクールアイドルに、Liella!に出会ったことも、『道に迷った末結ヶ丘に辿り着いた』からで、全くの偶然なんですよね。
かのんちゃんときな子ちゃん、きな子ちゃんとLiella!の関係ってまさしく『目に見えない縁』によって導かれたものじゃないかと思うんです。
そう考えると、結ヶ丘の前に『縁結びの神』が祀られてる、すみれちゃんの実家の穏田神社にきな子ちゃんが訪れてるの、目に見えない力を貰ってる感じがありますね……
(お守りどころか神社もめちゃくちゃ効力ある)
そんなきな子ちゃん達の関係って『星座』のようだって思うんです。
星座って、本来なんの関係もないはずの星と星を、目に見えない線で繋いでひとつの名前をつけたものじゃないですか。
(このかのんちゃんが、きな子ちゃんを誘うシーンの劇伴も『星の連なり』ですしね。)
それとこれは僕の勝手な感覚なんですけど、『出会いと星座』って似てると思うんですよ。
そこに『意味があるかどうかを決める』のは自分だと思うんです。
だってどちらも『こじつけ』と言われれば、それまでじゃないですか。
きな子ちゃん達の出会いを全て『偶然』と言ってしまえば、それまでかもしれません。
星座も『周りの星をそれっぽく繋いでるだけ』とか言われたら、元も子もないと思うんですよ。
でもその一見偶然とか、こじつけに見えるそれを『意味があるもの』と出来ることって、めちゃくちゃ素敵なことだと思うんです。
だからいつか、本当に縁のないように見えたきな子ちゃんとLiella!の縁は、最初から結ばれてたんだって思える未来がやってきたらいいなって。
そう思うんですよ。
②やってみる価値
もうひとつ、きな子ちゃんが最初の1年生Liella!でいいなって思ったのは、『向いてないかも』から始まったからなんです。
まず前提として、きな子ちゃんって「やってみる」ってことが出来る子、行動力がない子ではないですよね。
実際『憧れの都会』に、こうして行動してやってきたわけじゃないですか。
北海道の何にもないような所から、いきなり流行の最先端の原宿に憧れで飛び込んでくるって、めちゃくちゃ凄いことだと思うんです。
そんなきな子ちゃんの足を止めた『向き不向き』って、本当に切実な問題ですよね。
やってみなよ!スクールアイドル!
いやいや私なんて…
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
Liella!に新入生が集まらない原因のひとつである、
『ハードルの高さ』もそこから生まれてると思うんです。
なんか嫌味な言い方になるんですけど、Liella!2年生組ってぶっちゃけ「才能人」ですよね。
かのんちゃんの歌。
千砂都ちゃんのダンス。
恋ちゃんのバレエとピアノ。
すみれちゃんの芸能の仕事で培った経験と技術。
可可ちゃんの『スクールアイドルへの好き』。
これらはスクールアイドルをやる上で必要な能力と直結してるんですよね。
それらを持ってハードな練習をこなして、サニパと熱く競った5人の姿を見れば、『スクールアイドルをやるために必要な資格』みたいなものを感じちゃいますよね。
(そんなLiella!の現状を知れば、興味を持ってたきな子ちゃんも、こういう尻込みしてしまったような顔になりますよね。)
それを考えた後にきな子ちゃんのことを考えると、今のところ彼女にスクールアイドル向きの才能は見えてないんですよ。
小学校?の卒業アルバムをみると、昔はふくよかだったきな子ちゃんの姿から、運動が得意ではないとか、きな子ちゃん自身が『向いてないかも』って感じる要素を持ってると思うんです。(2話の予告見る限りだとあんま得意ではなさそう)
きな子 練習についていけない…か
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
勿論そういう『能力のハンデ』があっても、可可ちゃんみたいに、体力は0だけど「気持ちでなんとかしてみせる!!!」みたいな、壁を『好きの力で押し通る』ってパターンもありますよね。
例え能力はあっても、結局熱がなければ人が走り続けるのは難しいわけですし、『好き』も大切な才能なんです。
でもきな子ちゃんはスクールアイドルに出会ったばかりで、『興味はある』くらいの温度。
果たして基礎能力も、愛もない人間が、優勝を目指すLiella!についていけるのか?って考えると…
だからそういう見方をするなら、確かにきな子ちゃんは「スクールアイドルに向いてない」って言えるかもしれません。
でもきな子ちゃんが『向き不向き』に直面しながらも、最後は進むことを決めれたのは、『やってみる価値』もどこかで感じてたんじゃないか?と思うんです。
僕の解釈ですが、きな子ちゃんは原宿に来たことで『憧れと現実』っていうのを思い知ったんじゃないかと思うんです。
きな子 東京は…なんでこんなに暑いんすか…溶ける…
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
北海道の何もない所で育ったきな子ちゃんにとって、流行の最先端を走る原宿は『憧れ』。
でも実際訪れてみなきゃ分からないこともあるというか、原宿ってきな子ちゃんに向いてる街ではないと思うんですよ。
生まれも育ちも北海道の彼女には、流石にヒートアイランドな東京は暑くて当然ですよね。
実際に訪れて、その街を中から見つめることでしか分からないこともあるわけです。
土地の水が合う合わないって間違いなくありますよね。
それも言い方を変えれば『才能』と言えるかもしれません。
でもきな子ちゃんが原宿にきて後悔したかと言われたら、絶対そんなことなくて、憧れの街に来たからこそ出会えたものも確かにあって。
見知らぬ土地で右も左も分からず迷子な自分を助けてくれた優しい先輩。
憧れの街で出会えた『やってみたいこと』。
来てみなきゃ分からなかった現実もある。
でも来てみなきゃ出会うこともなかった縁だって、間違いなくありますよね。
きな子ちゃんは「やってみること」の価値を知らないうちに体験してたと思うんです。
夏美 良いですの?
向いてないことをいくら頑張ったって、ダメなものはダメですの。
でも、やってもないのに、向いてるかどうかなんて分からないでしょ?
だからこそ鬼塚さんのお言葉も、きな子ちゃんはしっくり来たと思うんです。
実際やってみて、やっぱり『向いてない』って思うかもしれませんけど、やってみなきゃ分からないことの方がきっと多いはずで。
これからのきな子ちゃんのスクールアイドル活動が、彼女にとって『やってみてよかった』って思えるものになるといいですね。
でも僕はめちゃくちゃスクールアイドル向いてると思いますよ。(先見の明)
③Liella!の未来
さて最後に、Liella!視点から『新入生が加わること』の意味について、少し自分の解釈を語りたいと思います。
かのん でも、ちょっと不思議な感じ…
私、この5人で優勝を目指すのかと思っていたから。
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
先程も話しましたが、Liella!5人の能力というか、あの5人の完成度は本当に高いんですよね。
新入生が感じた『ハードルの高さ』は、そういう新メンバーを加えるよりも、『5人の方が優勝の可能性があるかも』と感じさせられた面もあると思うんです。
個人的にはそこに他の人が「入る余地ない」って思うほど、あの5という数字はしっくりきてるんですよね。
こうして五芒星を描くように、既にひとつの星としてLiella!は確立され輝いてる存在だと思うんです。
ただ今のLiella!が『ラブライブ!優勝』を目指すだけなら、下手にメンバーを増やすよりも、そっちの方が可能性が高いこともありますよね。
すみれ でもそれって、自己満足になっちゃうんじゃないの?
私、スクールアイドルってそういうんじゃないって聞いてたけど
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
でもLiella!って、この子達だけで完結すればいいって存在ではないと思うんです。
それこそ結ヶ丘を建てた花さんの『同じ場所で想いが繋がっていて欲しい』って願いは、この子達の代限りの話ではないはずですよね。
恋 そうやって、ひとつの紐と紐が結ばれて繋がっていく。それが母の願いでもあると思いますから。
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
花さん達、神宮音楽学校の生徒達がこの場所に残した『想い』が結ヶ丘を作ったように。
それをLiella!が見つけ結ヶ丘の生徒が繋いで、そうして今、結ヶ丘で生きる生徒達の想いがこれからの未来を作っていく。
未来は、多くの人の想いが作るものです。
Liella!が1つの星の輝きで終わるのではなく、想いを結び繋ぎ続け『星の連なり』になること。
それがLiella!が、かのんちゃんが敗北と共に誓った『優勝』の意味だと思うんです。
かのん 私!勝ちたい!勝って、ここにいるみんなを"笑顔"にしたい!
やった!ってみんなで喜びたい!私たちの歌で、Liella!の歌で、結ヶ丘の歌で優勝したい!
いやっ……優勝しよう!!
ラブライブ!スーパースター‼︎1期12話より
みんなで、結ヶ丘の歌で優勝する。
新入生の「スクールアイドルをやりたい」という想いを拾わず、ただ優勝を目指すだけでは、すみれちゃんの言う『自己満足』になってしまうかもしれないんですよね。
それは結ヶ丘の歌ではない。
2年生だけでなく、新しい1年生の、いえまだ見ぬ後輩達の想いと共に未来を作り続けることが、結ヶ丘の歌なのではないでしょうか?
だからかのんちゃんは、スクールアイドルに興味を持ったきな子ちゃんを見て、勧誘したんだと思うんです。
それはきな子ちゃんの『想い』を、そしてかのんちゃん自身の『想い』を結ぶために。
かのん 私、きな子ちゃんと一緒にスクールアイドルがしたいんだ。
私だって最初は何もできなかった。
でも、みんながいてくれたからなんとかここまで成長することが出来たの!だから……
これから先の景色は、きな子ちゃんと見られたら凄い幸せ!
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
みんなの想いに支えられたからこそ、次は自分と、新しく生まれてきた想いを繋いで、未来へ向かっていく。
そんなかのんちゃんの、後輩と共にこれから先の景色を見たいって想い。
きな子ちゃんの『スクールアイドルへの興味』。
そんな2つの紐が結ばれ、繋がったからこそ作られる未来。
ようこそ!Liella!へ!
ラブライブ!スーパースター‼︎2期1話より
それは一体どんな物語になるのか、2期のこれからが本当に楽しみですね……
では今回はここら辺で…また次回!